Verify

組織全体での対策プログラムの開発と効果の検証

研究協力の
お願い

私たちは現在、職場での孤立や孤独を防ぐための対策プログラムを開発し、その効果を検証する研究を進めています。このプログラムは「アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)」という組織開発の手法をもとに設計されており、職場の「いきいき、つながり」をテーマにした取り組みを広げることを目指しています。最終的には、労働者の健康や働きがいの向上、生産性の改善、そして企業の持続可能な成長につながることが期待されています。

アプリシエイティブ・インクワイアリーとは?

アプリシエイティブ・インクワイアリー(Appreciative Inquiry, AI)は、組織やチームの強みや成功に焦点を当て、それを活かして未来を描き、実現するための手法です。直訳すると「肯定的な探求」という意味で、課題や問題点を分析する従来の方法とは異なり、「うまくいっていること」「成功している経験」に注目することが特徴です。

アプリシエイティブ・インクワイアリーの基本的な考え方

01

肯定的な問いかけ

何がうまくいっているのかを探り、成功体験を共有します。

02

未来志向

過去の成功を基に、理想的な未来像を描きます。

03

全員参加

組織やチーム全体が主体的に取り組むことで、共通の目標や価値観を築きます。

04

行動重視

話し合いで得られた洞察を基に、現実的な行動計画を立てます。

Process

アプリシエイティブ・インクワイアリーの進め方

AIは通常、以下の4つのステップ(4Dサイクル)で進められます。

発見

チームや組織の強み、成功体験、過去の良い経験を話し合いで掘り下げます。

理想的な未来を想像し、具体的なビジョンを描きます。

デザイン

描いたビジョンを実現するための計画を立てます。

実現

計画に基づいて行動を起こし、継続的な改善を図ります。

アプリシエイティブ・インクワイアリーは
どのような場面で使われるのか?

職場環境の改善

チームの絆を深めたり、職場の雰囲気を良くする取り組み。

組織変革

大きな変革や改革に向けて、全員が納得して進むための方法。

個人やチームの成長

一人ひとりの成功体験を共有し、成長を後押しする。

アプリシエイティブ・インクワイアリーは
どのような場面で使われるのか?

AIの最大の魅力は、問題ではなく「可能性」に焦点を当てることで、
参加者が前向きな気持ちになり、
主体的に行動することを促す点です。
この手法は、ポジティブなエネルギーを引き出し、
個人やチームが本来持っている力を最大限に活かすことができると言われています。
もう少し詳しく知りたい方は以下の北居先生の論文を参照ください。

About

研究内容について

グループワーク

部署(チーム)単位で、2時間ずつ計4回のグループワークを行います。グループワークの目的(アファーマティブ・トピック)は、部署のマネージャーや人事担当者などと事前に相談して決めます。ワークでは、成功体験や理想的な未来について話し合い、その成果を共有します。グループワークの頻度については、研究にご参加いただく部署(チーム)のご事情を優先して、半日1回での実施や、2回での実施など調整いたします。

調査票へのご協力

プログラムの効果を評価するため、インターネットを使ったアンケート調査に3回ご協力いただきます。1回の回答時間は約10分です。

Join

参加についての自由とプライバシー保護

参加は完全に自由で、協力しない場合でも一切の不利益はありません。また、途中で参加を取りやめたり、回答を中断したりすることも可能です。その場合も不利益を被ることはありません。

研究は、産業医科大学の倫理委員会の承認を得て実施されます。個人情報や回答内容は厳重に管理し、匿名で取り扱いますのでご安心ください。

研究の実施体制

この研究は、JST-RISTEX「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」の支援を受けて実施されています
(研究代表者: 川上憲人)。

場のより良い未来を一緒に築いていくために、ぜひご協力をお願い申し上げます。